トイレの浄化槽からの臭いを消すにはどうすればいい？実は微生物の働きが大事

きちんとトイレ掃除しているのに、異臭が消えない。
どうも便器の奥の方から悪臭が漂ってくるようだ、なんてお悩みの方もいらっしゃると思います。
浄化槽を設置しているお家では、浄化槽そのものに原因がある可能性があります。

いやなニオイを元から断つ方法を、ハウスクリーニングのプロが解説します。

目次閉じる

監修者
おそうじ塾塾長堀井彰人

2014年にアズマ工業へ入社後、ハウスクリーニングの実務経験を積みながら国家資格であるハウスクリーニング技能士を取得。ホームクリーニング事業部の課長を務める。現在は、アズマのホームクリーニングのフランチャイズ展開とおそうじの開業支援業務を担当しながら、インターネットを利用した販促活動も行っている。

浄化槽のしくみ

浄化槽とは、トイレの汚水や生活排水を一次的にためて、水質を浄化するタンクのことです。
浄化槽の中には、たくさんの微生物が生息しています。
この微生物（バクテリア）は、生活排水に含まれる汚れをエサとしています。
バクテリアが汚水を分解して、浄化された水が河川等に流されるしくみになっています。

例えば、強い洗剤が原因でバクテリアが死んでしまうなど、何らかの原因で浄化槽内の微生物の働きが弱まることがあります。
こうなってしまうと、臭いの元になる物質を分解しきれず、悪臭が漂うようになります。

微生物は薬剤に対して非常に弱いという性質があります。
特に塩素系の洗剤を使った場合は、バクテリアが死んでしまうことがあります。
強い洗剤を使ったお掃除には充分ご注意ください。

長く使っていると、排水管の内部や、パイプのつなぎ目などに、し尿カスのようなものがたまり、こびりついている場合があります。
この堆積した汚れが、悪臭の原因になっているケースもあります。

便器の奥から漂う悪臭が原因の場合、浄化槽内のバイオ（微生物）を活性化させることで、その多くは解決できます。
市販されている商品を、便器の水溜まりに投与するだけ。とても簡単でお手軽な方法なので、ぜひお試しください。
排水パイプのぬめりや汚れもバイオの力で分解してくれます。

「バイオエース」には、どのような菌が使われているのか教えてください。

「枯草菌」と呼ばれる納豆菌の一種の菌を使用しています。
発酵食品の製造や医薬品、土壌や水質の改善など、様々な分野で広く使われている菌ですので、ご安心ください。

薬剤を投与した後、水を流してしまっても効果はあるのですか？

微生物が活動し始めると、私たちの想像以上の力で有機物に付着し、環境条件が良ければ20分ほどで一世代が交代します。
一度有機物に付着した微生物は、１週間以上活発に有機物を分解します。

冬場はバイオの効果が低くなることはありますか？

水温が低い（16℃以下の場合）と、夏場に比べてバイオの覚醒に少し時間がかかります。
就寝前に投与し、翌朝流すことをおすすめします。