お盆やお彼岸など、夏はお墓参りの機会が増えますね。

大切な墓石だからこそ、気持ちを込めてご自身でお手入れしてみるのはいかがでしょうか?

お掃除のプロに、お墓のお掃除について聞きました。
前編・後編に分けてお届けします!

 

 


 

ー目次ー

【前編】

お墓の汚れの種類について

手順1:墓石全体を掃く

手順2:細部の汚れをかき出す

手順3:墓石全体の水洗い


【後編】

手順4:細部の水洗い

手順5:きれいな水で流す

手順6:コケ取り洗剤で集中ケア

手順7:花立ても洗いましょう

 


 

お墓の汚れの種類について

まず、お墓でおそうじする際に知っておくと良いのは「汚れの種類」です。

墓石の汚れは、日常の汚れの蓄積と墓石自体の経年変化による汚れの2種類があります。

日常的な汚れとしては、「ホコリ」「花粉」「鳥のフン」「コケ」「カビ」「シミ」「水アカ」などがあげられますね。

また一方で、経年変化としては墓石の色味の変化、ツヤがなくなっていく、風合いが変わっていくなどがありますが、これは経年変化したお墓でしか出てこない魅力でもあり、一般的にはその変化も受け入れて大切にされる方が多いです。

 

そのため今回ご紹介するのは、日常の汚れが蓄積したものを落とす方法です。

 

<事前の準備>

まわりの墓石が汚れないように、シートなどで覆って養生しておきましょう。

バケツに水を汲み、塔婆・仏花などをよけておきます。

 

\プロのひとことコメント/

お掃除を行う日は天気がいい日がおすすめ!
濡れていると汚れが分かりにくく、足元が滑りやすいので危険です。また、コケ取り洗剤を使う場合は洗剤が流れてしまい効果が薄れてしまう可能性もあります。

 

それではお掃除の手順をご紹介します。

 

 

手順1:墓石全体を掃く

PY165墓石用小さなほうき」でホコリを墓石の一番上から順々に下に払います。繊維が細かい黒シダを使ったハンドタイプのほうきです。小回りが利き、ササッと払うことができます。

 

手順2.墓石の細部の汚れをかき出す

彫りの部分等の細部の汚れを落とします。

PY674墓石用溝洗いブラシ」は溝の内側をしっかり払い落とすことができて便利です。繊維が粗目にできている溝用ブラシです。
穂先がV字にカットされているので、スミに入り込みます。




(溝ブラシを使うと、汚れがしっかり出てきます。)

 

手順3:墓石全体の水洗い

柄杓(ひしゃく)で墓石の頭からたっぷり水を掛け、ゴシゴシ擦ります。墓石が倒れたり破損したりする恐れがありますので、作業の際は力を入れすぎたり、墓石にもたれかかったりしないようご注意ください。

墓石の表面がツルツルした鏡面仕上げの場合は「PY655墓石用ゴシゴシスポンジ」をご使用ください。
グリップ付きで握りやすく、力が均等に入ります。「W繊維」と呼ばれる細かく短い繊維が、墓石を傷付けることなく汚れをかき出します。

※鏡面仕上げ…表面が磨き上げられた加工のこと。



凹凸のあるたたき仕上げの場合は「PY727墓石用四角いタワシ」をご使用ください。この時、表面を軽く叩きながらゴシゴシ擦ると、奥に入り込んだ汚れも取ることができます。直方体の形状にしたタワシでスミにもフィットします。握りやすいコンパクトサイズです。

※たたき仕上げ…表面に凹凸のある加工のこと。

 

こびりついたコケや泥、隙間の汚れは「PY654墓石用角洗いブラシ」でこすり落とします。毛足の長い硬めのブラシに柄がついているので、軽い力でもどんどん汚れをかき出します。
後ほど手順6でコケを落とすためのスペシャルケアを紹介しますが、ここである程度大きなものは落としておくとよいでしょう。


今回は、お掃除のプロに聞いたお墓のお掃除方法【前編】をお届けしました。
ぜひ後編も読んで、この夏はお墓のお掃除をしてみてくださいね!

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