ワックスを塗ったのに、仕上がりがイマイチ…その原因は?
床のワックスがけは年に数回の作業。
「ムラだらけになった・・」
「面倒で結局やらなかった・・」
そんな経験、ありませんか?
でも安心してください!

プロのコツと道具選びのポイントを押さえれば、ツヤのある美しい仕上がりが実現します。
この記事では、初心者でも失敗しないフローリングワックスの塗り方を、手順ごとに丁寧に解説します。

目次 閉じる

  1. 準備編:ワックスを塗り始める前に知っておきたいこと
  2. 実践編:フローリングワックスの塗り方とムラなく仕上げるコツ
  3. まとめ
  4. よくある質問

準備編:ワックスを塗り始める前に知っておきたいこと

フローリングワックスの基礎知識

ワックスが必要な理由とは?床の傷・水分対策

  • 知らない間に生じる「傷」
    日常生活の中で、ホコリや小さなゴミがスリッパや靴の裏に付着してフローリングを擦り、気付かないうちに細かな傷が徐々に蓄積されます。
    一見目立たない傷でも、繰り返し負荷がかかると深刻なダメージに繋がることがあります。
  • フローリングの最大の天敵「水分」
    木材を主材とするフローリングは水分に弱く、水滴が長時間放置されると木材に浸透して膨張や変形を引き起こします。
    ワックスは、こうした傷や水分からフローリングを守る役割を果たします。

ワックスを塗るタイミングはいつがベスト?

ワックスがきれいに仕上がるのは、湿度が低い乾燥した晴れた日です。
理想的なスケジュールは「午前中に開始し、午後に完了する」こと。
湿気が多い雨の日は乾燥が遅れてムラが出やすいので、空調や換気扇を利用することで仕上がりを整えることができます。

床の種類とワックスの選び方

フローリングの種類によって、特性や必要なケアが異なるため、それに合ったワックスを選ぶことが重要です。
以下に代表的なフローリングの種類と、適したワックスについて解説します。

  • 合板フローリング
    複数の木材を組み合わせた構造で、表面に薄い化粧板が貼られています。
    表面保護を目的とした樹脂ワックスが適しており、ツヤを出しつつ、汚れや傷から床を守ります。
  • 無垢フローリング
    天然木をそのまま使用した無垢材は高級感があり、木材の質感を楽しめますが、水分や傷に弱い性質があります。
    浸透型のワックスを使用すると、木材内部を保護しながら木目の美しさを引き立てます。
  • クッションフロア(塩ビ素材)
    水回りや子ども部屋に使われることが多いクッションフロアには、柔らかい塩ビタイル専用ワックスを使用してください。

※この記事では、最も一般的な「1.合板フローリング」を対象としたワックスがけのノウハウを紹介します。

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ワックスがけに必要な道具と選び方のポイント

初心者向け!ワックスがけに必要な道具の一覧

ワックスがけを成功させるには、準備が大切です。
必要な道具を揃えて一気に作業を進めることで、ムラの原因となる作業の中断を防ぎます。
以下の道具を事前に準備しましょう。

  • ワックス塗布用ワイパー
  • ワックスモップ または ワックス塗布用シート
  • ワックス用トレイ
  • フローリング用ワックス
  • 雑巾(事前清掃用)
  • 家具保護用カバー(必要に応じて)
  • 養生テープ(必要に応じて)

道具選びのポイント

美しい仕上がりには、専用の道具を使うことが重要です。
用途や頻度に合わせて、以下の選択肢から最適なものを選びましょう。

1.ワックスモップ
頻繁にワックスがけを行う場合は、ワックス専用モップがおすすめです。

  • ワックスの吸収量が適切で塗布がスムーズ
  • 糸くずが出にくく均一な仕上がりが期待できる
  • 繰り返し使用可能で経済的
極わめてワイパーFAZ394

用途に合わせて別売りのスペアを取りつければ、普段のホコリ取りから水拭き、ワックスはがし、ワックス塗りなどフローリングに必要なケアがこのワイパー1本で可能です。収納に便利な伸縮柄です。

極わめてワイパーFAZ394

SQA74ワイパー取付モップワックス

各社共通フローリングワイパーに取り付けられるモップシリーズ。
お手持ちのワイパーに取り付けるだけでワックス塗布用モップとしてご利用いただけます。
※スペアのみ・本体は別売りです。

SQA74ワイパー取付モップワックス

2.使い捨てシート
数年に一度のワックスがけや手軽さを重視する方には使い捨てシートが便利です。

  • ワイパーに取り付けるだけで簡単に使用可能
  • 使用後はそのままゴミ箱へ捨てられるためお手入れ不要
極わめてSPワックスシート3PSQ077

ワックス塗布用の使い捨てシートです。
フローリング・Pタイル・クッションフロアなどの床面に。
※スペアのみ・柄は別売りです。

極わめてSPワックスシート3PSQ077

事前の掃除(傷・汚れ対策)

家具移動のコツと安全な方法

  • 動かせる家具は移動させる
    テーブルや椅子などの動かせる家具はできるだけ移動させて作業スペースを確保しましょう。
    これにより作業がスムーズになり、ムラや塗り残しを防ぐことができます。
    ただし、大型家具は無理に動かさずそのままにしておいても問題ありません。
  • 動かせない家具は養生する
    動かせない家具は、養生カバーや新聞紙を利用して保護しましょう。 ワックスが付着すると家具の塗装が剥がれる原因になることがあります。

掃除で失敗しないためのポイント(ムラ防止の秘訣)

ワックスがけの仕上がりは、下準備である掃除の質によって決まります。
丁寧に掃除を行い、床面を整えることで、美しい仕上がりを実現できます。

  • 掃除の重要性
    ワックスはフローリング表面に透明な保護膜を形成し、傷や汚れを防ぎます。
    しかし、床にゴミや汚れが残ったままワックスを塗ると、これらがワックス層に閉じ込められてしまい、仕上がりが悪くなります。
  • 掃除の手順
    まず、ほうきや掃除機を使って床に残ったゴミを取り除きます。
    次にウェットシートや雑巾で、床に残った細かな汚れや油分を拭き取ります。
    最後にから拭きをして、水分を完全に除去します。
SQA50フロア用ウェットシート30P

フローリングワイパーなどの共通取り替えウェットシートです。
から拭きでは取れない汚れ・砂ボコリもしっかり拭き取れます。除菌剤配合。
モモの葉エキス配合で、さわやかな甘い香りが広がります。
フローリング・クッションフロアの水拭きに。

SQA50フロア用ウェットシート30P

古いワックスを剥離する

1.専用の剥離剤を使用
既に塗られているワックスを新しいものに塗り替える場合、専用の剥離剤で古いワックスを完全に剥がす必要があります。
これにより、劣化や汚れが新しいワックス層に閉じ込められるのを防ぎます。

強力床ワックス剥離剤400HBCH895

古い床ワックスを剥がす、強力剥離剤です。
くすみ・汚れの原因となる古いワックスをしっかり落とします。
1本で約48畳分使用することができます。
ワックスを塗る前には、まずこれで古いワックスを落としてください。

強力床ワックス剥離剤400HBCH895

2.剥離作業の注意点

長期間剥離作業を行っていない場合、ワックスが層状に固着していることがあります。
剥離には十分な時間を確保し、丁寧に行いましょう。
剥離後は床をよく乾燥させてから、新しいワックスを塗布してください。

実践編:フローリングワックスの塗り方とムラなく仕上げるコツ

フローリングワックスの塗り方【手順を詳しく解説】

初心者でも失敗しない!押さえておきたいポイント5選

フローリングにワックスを塗る際、ムラや傷を防ぎ、美しい仕上がりを得るためには、いくつかの基本的なコツを押さえておく必要があります。
ここでは初心者でも簡単に実践できるポイントをご紹介します。

  • ワックス塗りの基本は「素早さ」
    ワックスは乾燥する前に次の工程に進むことが重要です。
    季節にもよりますが、早ければ20分程度で表面が乾燥してしまいます。
    乾燥した部分に重ね塗りすると、段差ができてムラが発生します。素早い作業が均一な仕上がりの鍵です。
  • 一部屋ずつ仕上げる
    ワックスは、一部屋ごとに一気に塗り終えるのが基本です。
    作業を中断すると、乾燥した部分と新しく塗布した部分の境目に段差ができ、ムラの原因となります。
  • ワックスを直接床に撒かない
    床にワックスを直接撒いてしまうと、乾燥ムラや盛り上がりが発生しやすく、塗りムラの原因になります。
  • 窓を閉めてホコリをシャットアウト
    ワックス塗布中に窓を開けると、外から砂やホコリが入り込み、塗布面に混入して仕上がりが悪化することがあります。
  • 服装にもひと工夫を
    作業中に落ちた髪の毛やホコリが、仕上がりに影響を与える場合があります。これを防ぐための服装の準備も大切です。

ポイント1 ポイント2 ポイント3 ポイント4 ポイント5
必要な道具を事前に揃え、無駄な動きを減らし、素早く。 部分的に塗る「つまみ食い」作業を避け、一回の作業で仕上げる。 ワックスは必ずモップや専用道具に適量含ませて使用する。 作業中は窓を閉め、室内のホコリも事前に掃除しておく。 作業着にガムテープを貼り、ゴミをすぐに取り除けるよう工夫する。

ワックス塗布の手順

  • 塗るルートをシミュレーションする
    ワックスを塗り始める前に、スタート位置や移動の順序、退出する経路をシミュレーションしておくことが重要です。
    部屋を「奥」「真ん中」「出口」などに区切って塗布するとスムーズに進められます。
    一番奥から塗り始めて出口に向かう順番を守れば、無駄な動きや塗りムラを防ぎながら効率よく作業できます。
  • 壁際・隅は手作業で仕上げる
    窓際や壁際、四隅などの細かい部分は、ワックスモップでは塗り残しが発生しやすいため、手作業で先に塗ってしまいましょう。
    一番奥のゾーンから、カタカナの「コ」の字を書くように塗布するのがポイントです。
    この手順を守ることで、隅々まで均一にワックスを行き渡らせることができます。
  • 半分重ねながら塗る
    ワックスを均一に塗るためには「半分重ねながら塗る」方法が効果的です。
    一度塗った範囲にモップ幅の半分を重ねて進むと、塗り残しを防げます。
    この塗り方を徹底することで、全体を美しく仕上げることができます。
  • 力を入れず「のせるように塗る」
    初心者が陥りやすい失敗は、力を入れてこすりながら塗ってしまうことです。
    これでは拭き跡やムラが残り、フローリングの美観を損ねてしまいます。
    モップを滑らせるように動かし、「こすらず、のせる」感覚で塗布しましょう。

塗布後は完全に乾燥させる

  • 乾燥時間と仕上げ
    ワックスが完全に乾くまでの時間をしっかり確保しましょう。
    焦って作業を進めると、ワックス面に跡がつき、仕上がりが台無しになることもあります。
    完全に乾燥したことを確認してから家具を元の位置に戻します。

    完全に乾燥するまでの目安時間
     夏: 約40分
     冬: 約1時間半
  • 道具の手入れ
    乾燥を待っている間に、使用した道具を水洗いしておきます。
    ワックスが乾いて固まると、除去作業が非常に手間がかかります。
    「翌日も使用するから洗うのが面倒…」という場合には、モップ部分をスーパーの袋に入れ、しっかり密封して保管する方法がおすすめです。

失敗例から学ぶ!ワックスがけトラブル解決ガイド

よくある失敗例3選

ワックスがけでは、些細なミスが仕上がりに大きな影3選響を与えることがあります。
ここでは、よくある3つの失敗例とその原因、そして解決策をご紹介します。

失敗例 現象 原因 解決策
塗り残しができてしまった 塗った部分にツヤのまだら模様が目立つ。
乾燥後に塗り残しが際立ってしまい、不均一な仕上がりになる。
ワックスを境目ぴったりに塗布し、重ね塗りしなかった。
細かい部分を見逃し、ムラが生じた。
塗り残し部分のフチをスポンジと洗剤で軽く削り、段差を整える。
段差が目立たなくなったら、再度ワックスを重ね塗りする。
表面がかすれてしまった フローリングに線状のかすれが見え、均一に塗れていない。 ワックス塗布時に力を入れすぎた。
ワックスの量が足りず、塗りムラができた。
モップに抵抗を感じたら、ワックスを適量追加して塗り直す。
全体を滑らせるように丁寧に仕上げる。
ワックスが浮いて剥がれてしまった ワックスが部分的に浮き上がり、剥がれたようなまだら模様が発生している。 塗布前の掃除で、水分や洗剤成分が床に残っていた。
乾燥が不十分なままワックスを塗布した。
浮いて剥がれた部分をスポンジと洗剤で削り取る。
剥がれた箇所を均一に整えたら、薄くワックスを塗り直す。

専門業者へ依頼する

ここまで、できる限り丁寧にノウハウをご紹介してきましたが、
「きれいに仕上げる自信がない・・」
「ここまで時間をかける余裕がない・・」
という方もいらっしゃると思います。
そのような場合は、ぜひ専門業者へご相談ください。

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塗布後のメンテナンス

ワックス塗布が終わった後も、適切なメンテナンスを行うことでツヤと保護効果を長持ちさせることができます。
ここでは、ワックスのツヤをキープするためのお手入れ方法と、日常的に役立つツールの活用法をご紹介します。

ワックスのツヤを長持ちさせる簡単お手入れ方法

  • 定期的な乾拭きでツヤをキープ
    フローリングのツヤを保つには、乾拭きが効果的です。
    柔らかい布やマイクロファイバークロスを使って床を軽く拭くだけで、表面のホコリや汚れを取り除き、ツヤをキープできます。
  • 汚れたらすぐに拭き取る
    床にこぼれた液体や付着した汚れは、すぐに拭き取ることが大切です。
    放置するとワックス層が劣化したり、シミの原因になる場合があります。
    軽い汚れなら水拭き、油分を含む汚れには中性洗剤を薄めて使用すると効果的です。
  • 靴(スリッパ)の底や家具の脚に注意
    ワックス塗布後のフローリングを傷めないために、家具の脚にはフェルトシールを貼り、靴底やスリッパの汚れやゴミを取り除く習慣をつけましょう。

日常的に使えるシートやモップのおすすめ活用術

  • ドライシートでホコリを除去
    日常的な掃除には、ドライシートを使った軽いホコリ取りがおすすめです。
    ドライシートはワックス層に負担をかけることなく、表面の汚れを効果的に取り除けます。
  • モップを使って効率的に清掃
    広い部屋の掃除にはフロアモップが便利です。
    モップにドライシートやウェットシートを取り付ければ、床全体を効率よく掃除できます。
    ウェットシートを使う場合は、水分が少ないものを選び、ワックス層を傷めないよう注意しましょう。

まとめ

  • 準備編
    ワックス塗布をする場合の準備段階では、
    ①適切な道具をしっかりと揃えておく、
    ②(古いワックスの剥離も含めて)きちんと掃除をしておく、という2点が特に重要です。
    念入りに段取りをし、一気に素早く作業を完了できる環境を整えておくことが、均一な仕上がりにつながります。
  • 実践編
    塗る手順をシミュレーションしたら、
    ①半分重ねながら塗る、
    ②力を入れず〝のせるように塗る〟という2点を意識して、作業を中断することなく、一部屋ごとに仕上げていってください。
    塗り終わったら、あせらず完全に乾燥させることで、美しい仕上がりをキープできます。

よくある質問

  • 雑巾を使ってワックス掛けしても良いですか?

     

    雑巾でワックスを塗布するのはおすすめできません。
    理由は、拭きムラが発生しやすく、均一に塗布できないためです。
    雑巾は素材や厚みによって力が分散されやすく、均一な仕上がりが難しくなります。
    さらに、糸くずがワックス面に付着し、美観を損ねることもあります。

  • フローリングの滑り止めは、どうすればよいですか?

     

    一番のおすすめは、滑り止め用ワックスを使用することです。
    一般的なワックスとは異なり、滑り止め効果のある専用ワックスが市販されています。
    また、滑り止めシートやマットを活用することも効果的です。
    特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では有効です。