お掃除しているのに落ちない、浴槽の青い汚れにお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか?


これは「銅石鹸(どうせっけん)」と呼ばれ、給湯器等の銅管から溶け出した銅イオンが、浴槽の中で皮脂や石鹸などの脂肪酸に反応することでできてしまった汚れなのだそうです。
体に害のあるものではありませんが、やはり気になってしまいます。それに、せっかくのお風呂の時間、気になることを解消してリラックスして過ごしたいですよね。

 

この銅石鹸の落とし方について、ハウスクリーニングの講師もしているおそうじのプロに聞きました。

 



教えてくれる人
アズマ工業のおそうじのプロ
ホームクリーニング事業部 堀井
 
アズマ工業のおそうじ塾の講師を務める。
ハウスクリーニングの現場にも出向き、清掃も行うおそうじのプロ!
これまでも浴槽の青い汚れに対応した実体験も多々あり、アシストクリーニングでも実績がある。


 

 

—銅石鹸のお掃除について教えてください。

堀井:「まずは心得ておいていただきたいのは、浴槽の銅石鹸を落とす清掃作業は難易度が高いということ。

アズマ工業では浴室素材の研究、様々な試行を重ねたうえ、極力素材への影響がなく汚れを落とすい方法を見つけ出しました!しかしこれはあくまでもプロが行う、商品の用途外での使用のため、自己責任で行っていただくことになります。

素材の違いや手順の違いによっては期待したような結果にならないこともあります。試したい方は、まずは小さい範囲で行ってみてくださいね。」

 

 

—難易度が高く、注意が必要な作業なんですね。このことを踏まえて、プロが実際に現場で銅石鹼を落とすお掃除方法をご紹介しましょう。用意するものを教えてください。

 

<用意するもの>
・手袋
・ウエスかスポンジ(研磨剤の入っていないもの)
・キッチンペーパー
・アンモニア水
・酸性の浴室用洗剤(今回は CH860アズマジック浴室洗剤 を使用します。)

堀井

 



—こびりついた汚れを落とすために、研磨力の強いスポンジが登場するのかと思っていました!


堀井:銅石鹸はとても頑固な汚れなため、そのままの状態で洗剤や研磨剤を使って掃除しようとするとお掃除面そのものに傷をつける恐れもあります。

でも、銅石鹸を洗剤が効きやすい成分に変化させることができれば除去しやすくなります。
このために使用するのが「アンモニア」と「酸性洗剤」です。

銅石鹸にアンモニアをつけると黒くなることがありますが、これは銅石鹸とアンモニアが反応し、成分が変化して起こるもの。この状態にしてから、さらに酸性洗剤を使うことで、お掃除面にやさしく汚れを除去できますよ。」




【銅石鹸の落とし方】

①アンモニア水で汚れを落とす

キッチンペーパーにアンモニア水をつけ、青くなっている部分に貼ります。
そのまま2分ほど放置してからスポンジでこすります。

ひどい汚れでなければこの段階でかなり落ちますし、ガンコな状態でも青から黒っぽく、汚れの色が変わります。



堀井

 

 

②黒っぽくなったところを酸性の洗剤でキレイに

次は、酸性の浴室洗剤を吹きかけ、いつもお掃除するようにスポンジやウエスで磨きます。
※快適百貨で販売している酸性の浴室洗剤は、こちら(CH860アズマジック浴室洗剤)




③洗剤をしっかり流してお掃除完了!

アンモニアや洗剤が残らないよう、しっかりと水で流します。
せっかく銅石鹸の汚れが取れていても、アンモニアや洗剤が残ってしまっていると別の汚れの原因になってしまいます。


もし汚れが残っているようでしたら、それぞれの汚れ箇所の色で以下の手順に戻って対応してみましょう。
青い汚れ:手順①アンモニア水で汚れを落とす
黒い汚れ:手順②黒っぽくなったところを酸性の洗剤でキレイに




 

はみ出し情報:なぜアンモニアを付けると汚れの色が変わるのか?


ここまで、おそうじのプロに銅石鹸の落とし方を聞きました。
どれだけ力を入れてこすっても取れなかった汚れが、アンモニア水を付けることでするんと落ちるなんて。
話を聞いた編集者も驚きました。

ところで、なぜアンモニア水を付けた後に黒っぽくなるのか?
気になった方のために、もう少し詳しくご説明します。


水に溶けて青っぽくなった銅はアンモニアに触れることで化学反応を起こして黒くなるのだそうです。
別の見方をすると、青くなって付着した汚れが別の物質に変化したことを表していると言えるということです。別の物質になったこのタイミングで浴槽壁から落ちて行くこともあるようです。
それでも、まだ分離しやすい物質にはなっていないため、ここに酸を加えます。
すると次の化学反応が起こり、白っぽい色への変化と共に凝固が生じるため、浴槽壁から分離して落としやすくなるということだそうです。


正確な化学式などは理解できませんでしたが、汚れもひとつの物質だと考えれば良いのだということはわかりました。
それを別の物質に化学的に変化をさせて除去するという理屈は、なんとなくわかるような気がします。
「おそうじって化学なんだ!」と、嫌いだった化学に少し敬意を持ちました。

 

 

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もし今回の銅石鹸のように普段のお掃除で落とせずお困りの汚れがありましたら、アズマ工業のサービス「アシストクリーニング 」にご相談ください。

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