毎日使うトイレ。掃除を少しさぼっただけで、汚れがこびりついてしまいます。
〝便器の内側がもう黄ばんでる!〟なんてショックを受けたこともあるかもしれません。
でも大丈夫!汚れの種類を理解して、おそうじのプロがおすすめする洗剤と道具で、ピカピカなトイレを取り戻しませんか?

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  1. 便器汚れの特徴
  2. 汚れの種類
  3. 汚れが付きやすい場所と掃除の頻度
  4. お掃除方法
  5. まとめ
  6. よくある質問

便器汚れの特徴

水回りのお掃除は、プロにとっても簡単ではありません。
それは水道水に含まれる様々な成分が変化して、ガンコな汚れになりやすいから。
その中でも便器の汚れは、水溜まりに残留した尿や、便器に付いたカビなどが結合した汚れとなるため、特に難しい場所の一つです。
汚れの種類を知って、適切な方法でお掃除をすることが必要です。

汚れの種類

汚れの種類 汚れの原因 汚れが付きやすい場所 汚れの落とし方
尿石 便器に残留した尿が原因で、水中のリン酸カルシウムや炭酸カルシウムが沈殿し、固まったもの ・便器の内側
(かえし・フチ裏)
・水溜まりの底
・軽度な汚れ(便器の内側にうっすら黄ばんだ汚れが付いた状態)は中性洗剤でブラッシング
・こびりついた尿石は、酸性洗剤湿布と研磨パッドで削り落とす
黒ずみ 水垢に空気中のホコリや雑菌、カビなどが付着して固まったもの ・水面付近
・水滴が残りやすい場所
・軽度な汚れは中性洗剤でブラッシング
・こびりついた黒ずみは、酸性洗剤湿布と研磨パッドで削り落とす
輪じみ 水溜まりに残った汚れからカビが繁殖し、増殖したもの ・水溜まりの水際 ・軽度な汚れ(水際にうっすらリング状の汚れが付いた状態)は中性洗剤でブラッシング
・こびりついた輪じみは、水溜まりの水を抜いたうえで、酸性洗剤湿布と研磨パッドで削り落とす

尿石

尿石とは、その名のとおり、便器に残留した尿が原因の汚れです。
水中のリン酸カルシウムや炭酸カルシウムが沈殿し、固まったものが堆積を繰り返し、カチカチに固まった状態を尿石と言います。
尿石については、別記事「こびりついたトイレの尿石を酸性洗剤で削り落とす方法!おすすめグッズも紹介」で詳しく解説していますので、参照ください。

黒ずみ

黒ずみの原因は、元をたどれば水垢です。
水垢を放置することで、空気中のホコリや雑菌が付着して固まり、便器内に黒い汚れとなって現れます。
さらにやっかいなのは、水垢とカビが複合してできた黒ずみです。
水垢とカビが混じりあって堆積して固まった黒ずみは、ブラッシングだけでは落とすことができません。

輪じみ

便器の水溜まりにリング状につく輪じみ汚れ。 輪じみの原因はカビです。水溜まりに残った汚れからカビが繁殖し、増殖すると輪じみになります。 初期の輪じみは洗剤で落とすことができますが、時間が経過し便器にこびりついてしまったガンコな輪じみはプロでも持て余します。〝とにかく早めのお掃除〟を心がけてください。

汚れが付きやすい場所と掃除の頻度

便器の内側(かえし・フチ裏)

便器の内側は、目立たない分、もっとも汚れを放置しやすい場所です。
しかも、やっかい汚れの代表格である尿石が付きやすい場所。尿石は臭いの原因にもなります。
トイレの使用回数にもよりますが、できれば週に一回、トイレを使った後で軽くブラッシングをするだけでもOK、さっと掃除する習慣を身に付けたいものです。

sm@rt771トイレブラシケース付

特長のある形状のブラシが、かえし・フチ裏にフィットしてしっかり洗うことができます。

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水溜まり

水溜まりの汚れは、水際にリング状に付く輪じみと、水の底に黄ばんだ汚れがつく尿石です。
前述したとおり、放置して便器にこびりついた輪じみは簡単には取れません。
水際や水底がうっすらと黄ばんできたな、と感じたら、すぐにブラッシングで汚れを落としてください。
特に暖かい季節はカビが繁殖しやすいため、早めの掃除を心がけましょう。

便器と床の隙間

意外に見落としがちなのが、トイレの床です。
見た目はキレイでも、飛び散った尿が付着して臭いの原因なっていることも。
特に、便器と床の隙間や便器の入り組んだところが要注意です。
屈んで拭き掃除をするのは大変、という方には小さめのミニワイパーを使ってラクにお掃除することをおすすめします。
これなら週に一回くらいのお掃除もできそうですね。

TL760ワンプッシュトイレワイパー

便器まわりの床は尿などで特に汚れやすい場所。パッドの側面がカーブしているので便器の曲線と床のキワまでしっかりお掃除できます。

TL760ワンプッシュトイレワイパー

お掃除方法

初期の汚れ

トイレ用洗剤とブラシを常備しているご家庭も多いと思います。
初期の汚れ(便器の内側にうっすら黄ばみが付いた程度)であれば、この組合せで充分です。
洗剤をかけてブラシでこすれば、汚れの種類にかかわらず、ほとんどの汚れは落ちてしまいます。
ラクにお掃除する最大の秘訣は、何と言っても「早めのお掃除」です。

こびりついてしまった汚れには

洗剤湿布で汚れを落としやすくする

ある程度進行した尿石や黒ずみ汚れの場合は、堆積して固まった汚れの内部に洗剤を浸透させなければ落とすことができません。
特にフチ裏や水溜まりの場合は、洗剤を吹き付けただけでは、汚れに浸透する前に流れ落ちてしまいます。
2~3重に折り畳んだトイレットペーパーを貼り付け、そこに専用洗剤を吹き付けて、5分程度の洗剤湿布を行うと効果的です。

CH857アズマジックトイレ洗剤

「アズマジック」はハウスクリーニングの現場で使用している洗剤をベースに、家庭用にアレンジした強力洗剤。泡状の洗剤が汚れに入り込み、細かく分解し、汚れをスッキリ落とします。

CH857アズマジックトイレ洗剤


トイレ用洗剤について
市販されているトイレ用洗剤の多くは、中性か酸性の洗剤です。
お掃除が習慣になっていて、マメに掃除ができる状況であれば、中性洗剤で充分です。

あまり時間がとれない、見た目で汚れが分かる状態になってからのお掃除が多い、という場合は、より強力な酸性洗剤を常備しておくことをおすすめします。
また、カビが原因の汚れ(輪じみや黒ずみ)にはアルカリ性洗剤の使用を勧めるケースがあります。
厳密に言えばそのとおりなのですが、私たちの経験上、よほどひどい状態でない限りは、「塩酸・界面活性剤」を配合した酸性洗剤で落とすことができます。
どうしてもアルカリ性洗剤を使いたい、という場合は、酸性洗剤が残った状態では絶対に使わないでください。
混ざることで有毒ガスが発生し、大変危険です。

研磨パッドで削り落とす

ブラッシングで落ちないカチカチ汚れになってしまった場合は、研磨パッドを使って削り落とすしかありません。
便器を傷つけないように注意しながら、研磨パッドでこすり落としてください。
この場合も、洗剤湿布を活用して、汚れを柔らかくしてから研磨パッドを使うと効果的です。

AZ730アズマジック便器用研磨パッド

ハウスクリーニングのプロが推奨する研磨パッド。頑固な尿石をしっかりこすり落とします。

AZ730アズマジック便器用研磨パッド

通常の研磨パッドでも落ちない場合は、さらに粗削りが可能なハードタイプをお試しください。

AZ731アズマジック便器用研磨パッドハード

ハウスクリーニングのプロが推奨する研磨パッド。頑固な尿石をしっかりこすり落とします。

AZ731アズマジック便器用研磨パッドハード


Instagramでも「アズマジック便器用研磨パッド」を使って汚れの落とし方を分かりやすく説明していますので、参考にしてみてください。


まとめ

  • トイレの便器に付くやっかいな汚れの代表格は、①尿石、②黒ずみ、③輪じみの3種類。放置するとプロでも大変な作業になるので、できれば週一回のブラッシングで予防を心がけてください。
  • 特に汚れが付きやすい場所は、①便器の内側(かえし・フチ裏)、②水溜まり、③便器と床の隙間。黄ばみや黒ずみ、臭いなどをチェックし、汚れの兆候に気が付いたら、すぐに掃除をしましょう。
  • 中性洗剤とブラッシングだけでは落ちない、こびりついた汚れには、酸性洗剤を使った湿布で汚れを柔らかくし、専用の研磨パッドで削り落とす方法が効果的です。

よくある質問

  • 掃除をしているのに、アンモニア臭がするのはなぜか?

     

    見えない場所、手の届きにくい場所に尿石が付いている可能性があります。
    便座の裏、便器のフチ裏、便器と床の隙間などを重点的にお掃除してみてください。

  • トイレ用の酸性洗剤は、ウォシュレットのノズルの掃除にも使えますか?

     

    酸性洗剤は、便器についた尿石・黒ズミ・輪じみ汚れを落とすための強い洗剤です。
    ウォシュレットのプラスチック部分への使用は、変質等の影響を与える可能性があるため、おすすめできません。
    中性洗剤か、落ちない場合はノズル用の専用洗剤をお使いください。

  • 浄化槽を使用している場合、酸性洗剤を流しても問題ないか?

     

    通常の使用量であれば、水で洗い流して液が薄まるため大きな影響はありません。
    通常よりも多めに水を流し込んでいただくと、より確実です。