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まだまだあります、こんなワックス

どれを買えばいいのか迷ってしまうワックス。全体を把握できるように、先程とは異なる視点で、簡単にご紹介します。

■人に環境にやさしいワックス ~安全性重視のワックスです。~

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例えば、赤ちゃんがいてハイハイを始めたばかり。何でも口に入れてしまいます。だから安全なものを選びたい。そんな場合は、天然成分(植物油脂など)を使用したワックスや亜鉛・スチレンなどを含まない環境に配慮したワックスがあります。

▲デメリット
耐久性・滑り止め効果は相対的に低めです。


■使用が簡単! ワックスシート ~作業性重視のワックスです。~

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ワックス液が染み込んだ使い捨てシートをワイパーに取り付けて、水拭き感覚で行うワックスです。通常のワックスよりも薄いワックス被膜しか作れない簡易的なものなので、頻繁に塗る必要があります。

▲デメリット
耐久性・耐水性・滑り止め・光沢、どの項目も相対的に低めです。


・オススメ商品 ワックスシート・ウェット10PSQ054

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フローリングワイパーに取り付けて拭くだけでOK。通常の拭き掃除よりも光沢のある仕上がりに。


■ロウワックス ~フローリング材に配慮したワックスです。~

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ロウ(ろうそく)を主成分としたワックスです。昔ながらのワックスで、「樹脂ワックス」よりもはるか昔から使用されています。フローリングにロウをすりこんで水分や汚れからフローリングを守ります。

樹脂ワックスと比べると光沢はなく、滑り止め効果も期待できませんが、水分を嫌う無垢材フローリングやウッドデッキなどに使用されているワックスです。


■オイルワックス ~フローリング材に配慮したワックスです。~

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油を主成分としたワックスです。フローリングに油を含ませることで水分や汚れが床に染み込むのを防ぎます。油なので、塗るとしっとりとし、木目や色味など木の表情が際立ちます。ロウワックスと同様、水分を嫌う無垢材フローリングやウッドデッキなどに使用されているワックスです。


■フロアコーティング ~耐久性重視のワックスです。~

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耐久性が優れているので、(種類にもよりますが)3年以上フローリングにワックスを塗る必要がなくなります。紹介したどのワックスのよりも硬くコーティングします。

▲デメリット
ワックスを剥がす際に手間がかかったり、特別な技術が必要になる場合もあります。

水性? 油性?

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ワックスには、水性、油性と記載されているワックスがあります。この違いを簡単に言うと、

・ワックス成分が水で希釈され、液状になっているものを「水性」。
今回紹介した樹脂ワックスは水性のものがほとんどです。

・ワックス成分が水では溶けないので、特別な液(溶剤)を使用して希釈され、液状になっているものを「油性」。
例えば、ワックスの成分が「オイル」や「ロウ」の場合は水に溶けませんよね。したがって「オイル」や「ロウ」は油性ワックスと呼ばれます。

床材の特徴で「水性」と「油性」を選択してください。

自宅のフローリングの特徴をチェック!

自宅のフローリングの特徴を把握するのも重要なポイント。合わないワックスを塗ってフローリングを傷めてしまった!なんてことにもなりかねません。

一般に
・水が苦手なフローリング(無垢材フローリング)。
・水が得意なフローリング(合板フローリング)。
・ワックス施工が不要なフローリング(ワックスフリー、ワックスレスなどと呼ばれています)。
があります(分からない場合はハウスメーカーに確認してくださいね)。


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・水が苦手なフローリング ⇒ 無垢材フローリング
無垢材…?と思ってしまう方はウッドデッキを思い浮かべてください。ウッドデッキのように厚みのある一枚の木を使用しているのが無垢材フローリング。一枚の板が厚いので水分が染み込むとなかなか乾かず、傷みの原因になってしまいます。

したがって油性ワックスを使用すること。無垢材はデリケートなものが多いので、家を建てる際にハウスメーカーさんが塗ったワックスを使用することをオススメします。


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・水が得意なフローリング ⇒ 合板フローリング
一般に基板の上にフローリングの木目が施された化粧板が敷かれたものです。無垢材フローリングよりも手に入れやすい価格なので多くの人が使用しています。無垢材フローリングと比べ、水に強いので樹脂ワックスがオススメです。


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・ワックス施工が不要なフローリング
ワックスフリー、ワックスレスと呼ばれています。その名の通りワックス要らずのフローリングで、表面が硬く平坦な状態で、油や水をはじく状態に仕上げられ、ワックスを塗ってもはじかれてしまいます。

このように、フローリングによってオススメのワックスが異なるので、ワックスを塗る前には自宅のフローリングの特徴を知っておくことが大切です。

いかがでしたでしょうか? ワックス選びで重要なのは仕上がりをイメージし、どんな効果をフローリングに施したいかを考えておくことです。これが決まれば選ぶのは簡単! 自分の家に合ったワックスが選べます。家を長持ちさせるためにも、今年はワックス塗りに挑戦してみませんか?