お風呂の床や排水口周辺、浴槽のエプロン内などにいつの間にか現れるピンク色の汚れ。
スポンジでこすればすぐに落ちるけれど、気がつくとまたすぐに再発してしまってうんざり…という方も多いのではないでしょうか。
このピンク汚れは、見た目が不快なだけでなく、放置すると掃除が大変な黒カビの温床にもなってしまいます。
今回は、お風呂のピンク汚れの原因から掃除方法、再発を防ぐコツまで、掃除のプロが詳しく解説します。

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この記事でわかること
- お風呂のピンク汚れの正体は?なぜすぐに再発するの?
- ピンク汚れの正体は「ロドトルラ」という酵母菌で、カビではありません。
こすり洗いで表面は簡単に落ちますが、目に見えない菌が残っているため数日でまた再発してしまいます。
お風呂は「湿度・温度・栄養分」という3つの繁殖条件がすべて揃っているため、ピンク汚れが発生しやすい環境です。
放置すると黒カビの温床になり健康被害のリスクも高まるため、早めの対処が重要です。 - 効果的な掃除方法と予防策は?
- 基本は「中性洗剤+ブラシやスポンジ」でこすり洗いするだけで大丈夫です。
ただし、根本的に菌を除菌したい場合は、塩素系カビ取り洗剤(アズマジックカビ取り洗剤など)やエタノールを使うと効果的。
重曹やクエン酸は汚れを落とすことはできますが、除菌効果がないためピンク汚れには不向きです。
予防には、入浴後に「50℃以上の熱湯シャワーで菌を弱らせる → 冷水で温度を下げる → 水切りワイパーで水気を取る」という習慣が効果的で、24時間換気と週1回の軽いこすり洗いを組み合わせることで、再発を大幅に防げます。
お風呂のピンク汚れの正体は「ロドトルラ」!黒カビとの違いは?

お風呂のピンク汚れ掃除をする前に、汚れの正体と放置してはいけない理由を理解しておきましょう。
ピンク汚れ(ピンクぬめり・赤カビ)はカビではなく酵母菌
お風呂にできるピンク色の汚れは、「ピンクカビ」「赤カビ」と呼ばれることもありますが、実はカビ(真菌)ではありません。
その正体は、「ロドトルラ」という酵母菌(こうぼきん)の一種です。
ロドトルラは石鹸カスや皮脂などを栄養源にして繁殖する菌で、以下の特徴を持っています。
- 黒カビのように根を張らず、表面だけに付着
- こすり洗いで比較的簡単に落とせる
- 繁殖スピードが非常に速い(数日で増殖)
- 基本的に人体への害はほとんどない
<黒カビとの違い>
| 比較項目 | ピンク汚れ(ロドトルラ) | 黒カビ |
|---|---|---|
| 分類 | 酵母菌 | 真菌(カビ) |
| 特徴 | 根を張らないため落ちやすい | 根を張るため落ちにくい |
| 人体への影響 | ほぼなし | アレルギーなどの影響あり |
ピンク汚れを放置すると黒カビの原因に
ピンク汚れ(ロドトルラ)はすぐに落ちますが、実は厄介な黒カビの温床になり得るため注意が必要です。
ピンク汚れが発生している場所は、湿度・温度・栄養分という黒カビが好む絶好の条件。
さらに、ロドトルラの老廃物や死骸などが間接的に黒カビの栄養源になる可能性もあります。
黒カビは一度発生すると、目地やゴムパッキンの奥深くまで根を張るため、ピンク汚れのように簡単にこすり落とすことができません。さらに、黒カビの胞子はアレルギーや呼吸器疾患の原因にもなるため、健康面でのリスクもあります。
ピンク汚れを見つけたら、「すぐに落ちるから」と放置せず、早めに除去することが大切です。
黒カビの詳しい対処法については、こちらの記事もご覧ください。
お風呂のピンク汚れが発生しやすい場所と原因
ロドトルラが増殖するには、「水分」「温度」「栄養分」の3つの条件が必要です。
まずは、この条件を満たしやすい場所を把握しましょう。
水がたまりやすい場所に要注意
ピンク汚れは、お風呂の中でも特に水分が残りやすい場所に発生します。
<発生しやすい場所>
- 浴室の床や壁(特に隅や角)
- 浴槽のふち
- シャンプーボトルの底
- 排水口のふたや受け皿
- ゴムパッキン
- タイルの目地など凹凸のある場所
これらの場所に共通しているのは、水はけが悪く湿気がこもりやすいことです。
水滴が残ったままになると、ロドトルラ菌が繁殖しやすい環境が整ってしまいます。
ピンク汚れが繁殖する3つの条件
ロドトルラ菌は「水分」「温度」「栄養」3つの条件がそろうことで繁殖します。
- 水分(湿度が高い環境):お風呂は常に湿気が多く、水分が豊富にあります。入浴後の換気が不十分だと湿度が高い状態が続くため、ロドトルラ菌にとって最適な環境になります。
- 温度(20〜30℃):ロドトルラ菌は20〜30℃の温度帯で活発に繁殖します。お風呂は入浴後しばらく温かい状態が続くため、繁殖しやすい環境です。
- 栄養分(石鹸カスや皮脂):石鹸カスやシャンプーの成分、皮脂汚れなど、お風呂にはロドトルラ菌の繁殖につながる栄養分が豊富にあります。
お風呂場は、この3つの条件がすべて揃っているため、ピンク汚れが発生しやすいのです。
再発しやすい理由
ピンク汚れが短期間で再発する理由は、以下の3つです。
- 繁殖スピードが速い:ロドトルラ菌は黒カビよりも繁殖スピードが速く、わずか数日で目に見えるほどの集団になります。
- 表面だけを落としても菌が残っている:こすり洗いで汚れを落としても、目に見えない菌が残っていることがあります。残った菌が再び増殖するため、数日後には元に戻ってしまいます。
- お風呂の環境が好条件すぎる:入浴後の浴室はロドトルラにとって最も好ましい「温度」「水分」「栄養」の3つの条件が揃っているため、環境を変えない限り何度も再発します。
再発を防ぐには、表面の汚れを落とすだけでなく、菌を根本から除菌することと発生しにくい環境を作ることが重要です。
お風呂のピンク汚れを落とす掃除方法

ピンク汚れを根本から解決するには、「こすり洗い」で汚れを落とし、その後「除菌」で菌を死滅させることが重要です。
基本は「中性洗剤」と「ブラシ・スポンジ」でこすり洗い

発生初期のピンク汚れは、普段使っている浴室用中性洗剤とブラシやスポンジで簡単に除去が可能です。
<用意するもの>
- 浴室用中性洗剤
- ブラシまたはスポンジ
磁石の貼りつくところにサッと収納できる浴室床用ブラシ。
水だけで凹凸床のピンク汚れを、ツンツンブラシがかき出します。
浴室の凹凸のある床の他、壁・浴槽・すりガラス、浴室小物のお掃除に。※楽天・Yahoo!店はスペア1個付き。
<掃除方法>
- ピンク汚れに中性洗剤をスプレーする
- ブラシやスポンジで軽くこする

- 水でしっかり洗い流す
- 水気を拭き取る
ピンク汚れは表面に付着しているだけなので、力を入れてゴシゴシこする必要はありません。
軽くこするだけで落とせます。
根本的に除菌したい場合の掃除方法
こまめに掃除してもすぐにピンクぬめりが再発してしまう場合は、根本的な除菌を行いましょう。
カビ取り剤・ハイターを使う(アズマジックカビ取り洗剤推奨)
最も強力にロドトルラ菌を死滅させられるのが、塩素系のカビ取り洗剤です。ピンク汚れだけでなく、ガンコな黒カビも同時に除菌できます。
ブラシが届きにくい細かい場所や、なるべく触らずに掃除したい人向けです。
使い方は簡単です。ピンク汚れに吹きかけ、一定時間放置してから洗い流すだけ。
放置する時間は使用する洗剤によって異なるため、記載されている時間を守りましょう。

「アズマジック」はハウスクリーニングの現場で使用している洗剤をベースに、家庭用にアレンジした強力洗剤。
カビへの浸透性を高めるため、粘着性をアップしたジェルタイプのカビ取り剤です。

カビキラーやカビハイターも同じ塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)が主成分なので、ピンク汚れの除菌に使えます。
カビ取り洗剤には、広範囲に使いやすい 泡タイプ(強力カビハイター・カビキラーなど)や、パッキンなど根深いカビに浸透させやすい ジェルタイプなど、さまざまな種類があります。
特にアズマ工業のカビ取り洗剤「アズマジックカビ取り洗剤」は ジェルタイプのスプレー式 で、使いやすさが特長です。
※次亜塩素酸系の商品を使うときは必ず換気をし、ゴム手袋やマスクを着用して使用してください。
また、酸性タイプの製品と絶対に混ぜないでください。
<ビフォー>

<アフター>

消毒用エタノールを使う
軽度のピンクぬめりには、消毒用エタノール(アルコール除菌スプレー)も効果的です。
洗剤を使いたくない場所や、水切り後の仕上げの除菌としても使えます。
<用意するもの>
- 消毒用エタノール(濃度70〜80%)
- キッチンペーパーまたは布
<掃除方法>
- ピンク汚れにエタノールをスプレーする
- キッチンペーパーや布で拭き取る
- 水で軽く洗い流す
エタノールはアルコールの一種で、ロドトルラ菌を除菌する効果があります。
塩素系洗剤ほど強力ではありませんが、臭いが少なく手軽に使えるのがメリットです。
発生したばかりの軽度なピンク汚れや、予防のための定期的な除菌におすすめです。
酸素系漂白剤を使う
排水口の受け皿やシャンプーボトルなど、外せる小物をつけ置き洗いしたい場合は、酸素系漂白剤(オキシクリーンなど)が便利です。
<掃除方法>
- 40〜60℃のお湯に酸素系漂白剤を溶かす
- ピンク汚れがついた小物類(洗面器、イス、ボトルなど)をつけ置きする
- 20分程度放置
- 水で洗い流す
床や壁などの広い面には、溶かした液をスプレーして放置する方法もあります。
酸素系漂白剤(オキシクリーン)を使った詳しいつけ置き洗いの方法は、以下も参考にしてください。
【注意】重曹やクエン酸は向かない
お風呂掃除の情報を調べると、「重曹」や「クエン酸」を使った掃除方法が紹介されていることがあります。
しかし、ピンク汚れ(ロドトルラ菌)の除菌には、重曹やクエン酸は向きません。
<重曹とクエン酸の本来の役割>
- 重曹:弱アルカリ性で、研磨作用や中和作用がある。石鹸カスなどの湯垢を落とすのに向いている
- クエン酸:酸性で、水垢やカルキ汚れを溶かすのに向いている
重曹やクエン酸は、汚れを物理的に落とすことはできますが、菌を死滅させる除菌効果はありません。
表面の汚れを落としても菌が残っているため、すぐに再発してしまいます。
ピンク汚れを根本から解決したい場合は、除菌効果のある塩素系洗剤やエタノールを使うことをおすすめします。
お風呂のピンク汚れを予防する方法
掃除でピンク汚れを落としても、予防をしなければすぐに再発してしまいます。
日常の習慣を少し変えるだけで、ピンク汚れの発生を大幅に減らせます。
入浴後の習慣で予防する
入浴後すぐに実践できる予防法は以下のとおりです。
- 50℃以上のシャワーで菌を弱らせた後、冷水で温度を下げる
入浴後、50℃以上のお湯を壁や床全体に数分程度かけます。
エサとなる石鹸カスや皮脂汚れを洗い流すと同時に、熱に弱いロドトルラ菌の活動を弱らせることが可能です。
その後浴室全体に冷水をかけて温度を下げます。
ロドトルラ菌が繁殖しやすい20〜30℃以下の環境にするためです。 - 水気を拭き取る
床の隅や排水口周辺など、水がたまりやすい場所の水気を拭き取ります。
水切りワイパーを使えば、短時間で効率的に水分を除去できます。

- シャンプーボトルなどは浮かせる収納に
ボトルを床に直接置くと、底に水がたまってピンク汚れが発生しやすくなります。
吊り下げ式のラックや吸盤タイプの収納を使って、浮かせて保管しましょう。
換気+週に1度の簡単なこすり洗い
毎日の環境を見直したり、定期的な掃除もピンク汚れの予防につながります。
- 換気扇を回す(24時間推奨):24時間換気扇を回して湿気がこもらない環境を作りましょう。浴室の湿度を下げる効果もあります。定期的に窓を開けるのも有効です。
- 軽いこすり洗い:週に1回、中性洗剤とブラシで軽くこすり洗いをするだけでも、ピンク汚れの発生初期に菌の増殖を抑えられます。
こうした日々のちょっとした工夫で、ピンク汚れを予防できます。
防カビ剤の活用
日常の掃除に加えて、防カビ剤を使うとさらに効果的です。
- くん煙タイプの防カビ剤:浴室全体に防カビ成分を行き渡らせるくん煙タイプは、1〜2ヶ月に1度使用すると、カビやピンク汚れの発生を抑えられます。
- アルコール除菌スプレー:週に1〜2回、気になる場所にアルコール除菌スプレーを吹きかけるだけでも、ピンク汚れの発生を抑えられます。
「毎月1日はくん煙剤」「毎週日曜日はアルコール除菌」など、月や曜日を決めて習慣化すると忘れずに続けられるでしょう。
お風呂のピンク汚れに悩む場合はプロに相談
ここまで紹介した方法を実践すれば、ピンク汚れは比較的簡単に落とせます。
しかし以下のような場合は、プロのハウスクリーニングに依頼するのも一つの方法です。
- 広範囲にピンク汚れが広がっている
- すでに黒カビも発生している
- 忙しくて掃除の時間が取れない
- 高齢で掃除が負担になっている
アズマ工業のハウスクリーニングサービスは、年間20,000件以上の実績があります。
プロの技術と専用の道具で、頑固な汚れもスッキリ落とします。
お風呂全体を徹底的にキレイにしたい方は、ぜひご相談ください。
まとめ
今回は、お風呂のピンク汚れの掃除について紹介しました。
頻繁に発生するピンク汚れの正体は、ロドトルラという酵母菌。
根を張るカビとは異なるため、今回紹介した方法で掃除をすれば比較的簡単に落とせます。
ただし、繁殖スピードが速く再発しやすい汚れです。放置すると黒カビの原因になるため、早めの掃除と予防が大切です。洗剤や道具を見直して、効率的にお掃除しましょう。
清潔で快適なお風呂で、リラックスした時間を過ごしてくださいね。
よくある質問
-
お風呂のピンク汚れは何ですか?
ロドトルラという酵母菌の一種です。
カビではありませんが、「ピンクカビ」「赤カビ」と呼ばれています。
湿度と温度が高く、石鹸カスや皮脂などの栄養分がある場所で繁殖します。
-
ピンクぬめりはなぜすぐに出てくるの?
繁殖スピードが非常に速く、数日で目に見えるほどに増殖するためです。
また、こすり洗いだけでは目に見えない菌が残っており、残った菌が再び増殖するため再発しやすくなります。
-
ピンク汚れは人体に害がありますか?
基本的に人体への害はほとんどありません。
ただし、放置すると黒カビの原因になります。
黒カビはアレルギーや呼吸器疾患を引き起こす可能性があるため、ピンク汚れを見つけたら早めに除去しましょう。
-
重曹やクエン酸でピンク汚れは落とせますか?
汚れを物理的に落とすことはできますが、菌を死滅させる除菌効果はありません。
表面の汚れを落としても菌が残っているため、すぐに再発してしまいます。
根本的な解決には、塩素系洗剤やエタノールなど除菌効果のある洗剤の使用をおすすめします。
-
ピンク汚れを予防する一番効果的な方法は?
入浴後に50℃以上の熱湯シャワーをかけて除菌し、その後冷水で温度を下げるのが効果的です。
さらに水切りワイパーで水気を取り除き、換気を徹底するとよいでしょう。
湿度と温度を下げることが最も効果的な予防法です。
